雪月花
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その15 「バリ島の麝香猫コーヒー・2」

 

バリ・カカオ

2014年 1月11日

大きなカカオの実がなっております。

 

じつは、バリ島への旅で思いがけないことがありました。

なんと生きた麝香猫を目にすることができたのです。

ジャコウネコとは、香料の世界で大変貴重な

動物性香料を採取できる4種の動物のうちのひとつで、

もちろん日本には生息しておらず

じっさいに見ることができるなんて想像すらしたことがありませんでした。

思い出しても、とっても興奮してしまいます♥♥♥

 

バリ・フリナー麝香猫

 

 

猫さん檻の中で恨めしそうにこちらを眺めていますね。

 

アーアそんなに見ないでよ

なんて決して幸せそうに見えませんが、

カカオやコーヒーなど栽培しているこの植物園は、

あの世界で一番高価と言われる麝香猫コーヒー

KOPI  LUWAK」(コピ ルアク)の生産元だったのです。

後ほどご紹介しますその作り方を聞かれて

ウッと思われる方もおられるかもしれませんが、

生産量の少ない大変稀少なコーヒーなのです。

 

バリ・麝香コーヒー2           ウーン、香りがまったく違います。

                                        素晴らしい香味

通常のコーヒーと聞き比べをするとよくわかりますが、

鼻の奥から脳へシベットといわれる麝香猫の

神秘的なペースト香

ローストしたコーヒーの心地よい芳香と合い交じり

独特の香りをはなち立ち登ってくるのです。

 

 

バリ・コーヒー豆の餌

 赤い実は、麝香猫が餌としているコーヒー豆

グルメな彼らは、熟した美味な豆しか食しません。

体内に入った豆の種は消化されず、糞と一緒に排出されてくるのですね。

バリ・麝香コーヒー

バリ・コーヒーを炒る

それらをキレイにし、じっくりと煎り、

さらに棒で突いて粉状にしたものが コピ・ルクア です。

  20131231_112157

バリでは、カップにコーヒーの粉を直接入れ熱湯を注ぎ

沈むのを待って飲みます。

アララ糞なんて、と思われる方もいるかもしれませんが

1995年には、世界一高価なコーヒーとして

イグノーベル栄養学賞」にも輝きました。

麝香猫の腸内の消化酵素の働きや発酵によって

人を魅了する独特な香味が豆に加わる

本当に貴重な産物なのです。

日本の珈琲専門店でもだされているとうかがいますが

一杯たぶん1500円から5000円程かと思います。

しかし、その品質にはバラつきがあるようです。

もともとは先進国の人々にコーヒー豆を残らずもっていかれ

現地の人々が捨て置かれた麝香猫の糞にまみれた豆を綺麗にして

飲んだことより発見されたといわれる麝香猫コーヒー。

バリ・ジャコウネココーヒー

恐れずに、どうぞお試し下さい。

バリ舞踊

バリ島は、本当にさまざまな顔を見せてくれました。

バリの観光は、一般的に個人で車をチャーターし時間制で案内していただきます。

お世話になりました、わたしたちのガイドさんをぜひご紹介しましょうね。

グラフィックス1

お名前は、通称ウイッキーさんです。

もと免税店でお仕事をしており、現在は観光ガイドのほか車やバイクのレンタルもなさっています。

英語も日本語もとてもお上手ですし、こちらの希望をちゃんとくみ取り案内してくれますよ。

ふたりのお子さんのパパでとても人柄の良い方です。

風邪気味にもかかわらず、深夜までお付き合いいただき本当にありがとうございました

また、ぜひ訪れたいと思っています。

どうぞバリにお越しの際はご連絡ください。

mobile :  +  62  878  626  30379   または +  62   812  398  4930

phone :   + 62  361  2765  108

Email :  tudewicky@yahoo.com

今回、私たちはホテルではなくヴィラというプール付きのコテージに泊まりましたが

周りにはオーストラリアやヨーロッパの家族連れやカップルが

1ヶ月も長期滞在するヴィラが多数ありました。

彼らは、スクーターをレンタルしてビーチに行ったり寺院を巡ったり

また夜の街に繰り出したりと本当に自由気ままに休日を楽しみます。

近所にはイギリス風のパブや欧州のベビーミルクやお菓子の並ぶスーパーなどもあり

日本のお休みと随分違うものと

なんとも羨ましく感じて帰国した次第です。

20131229_080959

最後に、毎朝朝食を作りに来てくれたハンサムさんのお写真を。

バリの人々は、日本人よりも小柄で細く、

はにかんだような笑顔で接っしてくれます。

マスコットの猫さんも自由気ままに歩き回り

足元でおやつをオネダリなどして可愛かったです。

また、朝の目覚めはまるでジャングルの中にいるかのように

さまざまな鳥たちの鳴き声が響き渡るのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年01月13日 up date

その14 「神々の国 バリ島 ・1」

2014年 1月10日

明けましておめでとうございます。

今年も様々なことを学び、良い作品をお届けできますよう 努力してまいりたいと思います。

皆さまにとりまして、良き一年でありますこと心よりお祈りいたします。

 

わたしは、年末からお正月にかけてバリ島へいってきました。

この島が「神々の国」といわれる、そのゆえんに触れる旅となりましたので 少しお話ししましょう。

 20131231_134148

インドネシア・バリ島は、90パーセントがバリ・ヒンズー教徒の人々で

たいへん信仰深い日常をおくっています。

葉っぱで作られた器に盛られたお供えは、毎朝祈りとともに供えられるもの。

各家々にはかならず隣接して自家のお寺が建てられていますので

朝の街並みを通ると色鮮やかな供物がいたるところに目に入ります。

ホテルのフロントや各ヴィラの入口、

そしてなにげない土手や車の行き交う大きな交差点の道路の真中にまで供えられていますが、

あそこにはいったいどうやって置いたのでしょうね。

そうした供物は、やがて崩れバラバラになっていきますが

すべてが自然の植物で作られているため環境を汚すことはありません。

非常にナチュラルですね。

「収入の30%を信仰の為に使うので大変なんですよ」

とガイドのウイッキーさんがおっしゃっていましたが

バリの人々の深い信仰心に守られて

なんだか良い一日を過ごせるような朝のスタートとなりました。

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20131231_150433   村々にはかならず大きな寺院があります。

移動中、ちょうど村の神事に遭遇しました。

愛らしい子供の列を先頭に、頭に供物をのせた人々が続き、

白い布を巻いているのが僧侶の方々と伺いましたが

正装した衣装の色合いがとても綺麗ですね。

 

 

 

 

島内には歴史ある寺院が多数点在しています。

 

それらのなかでひとつ、とても感動的だった寺院史跡をご紹介しましょう。 20131231_101415

オットと一緒の写真しかないので、少し恥ずかしいですがご覧ください。

寺院の入口では、サルンと呼ばれる腰巻を巻いてくださいます。

階段を下りたその先に降り立つと

空気そして光がまったく違うことに気づかれることでしょう。

 

その神聖な空間は、日本の神社仏閣で感じるものとはまた異なった

もっと土っぽいような、自然の生み出す霊気に加速されるような

南国ならではのワイルドなパワーにつつまれるのです。 20131231_101843

 

 

 

 

 

さらに下にはみそぎを行う苔むしたがあり

滑りそうな階段を下りていくと、 豊満な肉体をした女神が一列にならび聖なる水を湛えています。

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ウブドにあるこの寺院遺跡は

象の洞窟という名前の 「ゴア・ジャガ」寺院で、11世紀につくられました。

日本だとちょうど平安時代後期、源氏物語の執筆されたころですね。

この遺跡は、1923年ヨーロッパ人により発見されました。

そしてさらに崩れた石積や土砂の下から、1954年神秘的な泉・沐浴場が見つかり

驚きをもって世界中へと発信されたのです。

 

20131231_102406

魔女ランダの印象的なレリーフの口から洞窟内部へと入ると

そのむかし修行者が瞑想したという15ものくぼみや

シバァ神の子供という象の顔をした知恵の神ガネーシャの像などが

1000年のときを経て包み込むように

私たちにを迎えてくれるのです。

 

 

 

 

2014年01月11日 up date
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