雪月花
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その24 「祝いの練香『結梅(むすびうめ)』」

2014年 5月5日

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今日は南青山にある根津美術館へ 

お料理の先生・藤田貴子さんの「虎ノ門教室 10周年」をお祝いする

茶会へと出かけます。

 

このところ、お茶会にうかがう機会が多くなりました。

毎月のように様々なお席に出向きます。

ご亭主の心のこもった室礼やお料理に季節のお菓子

また、一期一会にご一緒する方々のお着物も楽しみの一つです。

 

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季節はまさしく新緑の最中

庭園の入口から坂を下っていくと

萌えいでる若葉が優しく人々を迎え

藤棚には蕾をほころび始めた紫の花

ほのかに甘い香りを放ちながらヒラヒラと風に揺れています。

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根津美術館の庭園には、

かつて笄川(こうがいがわ)の支流

が流れていました。

谷となり荒れ果てていたこの土地に

明治後期、鉄道王として名を馳せた

実業家根津嘉一郎氏

湧水や高低差のある地形をいかして

自邸と庭園を造設したのです。

 

 

 

 

なによりもこの庭の水量の豊かさは目を見張るほど

まさしくドクドク湧き出でる清流

思わず目が釘付けになってしまうことでしょう。

 

そうした野趣も見所の庭園内に点在するお茶室は、

緑と水と土の匂いに包まれて

都会であることをしばし忘れさせてくれる空間なのです。

 

日本料理を教えてくださる藤田先生は、

レッスンの時もさながらそのお姿もキリッとした芯のある素敵な女性

何よりも食材を余すことなく扱う心にいつも感心させられます。

それでは、先生の節目となる茶会のために

お祝いの練香をつくりましょう。

 

 

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春の訪れとともに

清らかな香りを放ち開花した梅の花も

やがて小さな青い実を結びます。

先生のこれからのご活躍

良きご縁の積み重ねを祈願し

『結梅(むすびうめ)』との

香銘をつけさせていただきました。

7種の微粉末にした香料と

梅の実の果肉をていねいに裏ごしして合わせます。

その香りは、

しっとりと低く低く流れ漂う練香の

生ものゆえの雅びな芳香に

梅の爽やかさが加味され

初夏の訪れが近づくのを感じさせる

この季節の茶会に

ふさわしいものとなりました。

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平安時代の貴族たちは

練香の基本の処方に

各々が微妙な匙加減を加えて

独自の香り作りに励みました。

移りゆく季節をとらえるため

梅の花のわずかなシベを集めて加えたり

梅の香のうつったを足してみたり

また、当時からあった梅干の果肉をていねいに漉して足すなどして

季節の趣を香へうつし

その風雅を楽しんでいたのです。

梅肉の効果は驚くほどで

大切なレシピのひとつとなりました。

どうぞ、機会がありましたら是非ともお試し下さい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年05月05日 up date
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