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その59「日本の香り事始め 3 ~飾る~」五節句・人日

20130720_191506(0) 2016年3月26日

 

『日本の香り事始め』     供える

                     くゆらす

                      飾る

                      清める

                      身に纏う

 

 

 

 

『日本の香り事始め』 ~その参「飾る」~

 

あなたの記憶の扉を開いてみると、

幼い日から積み重ねてきた

多くの香りの印象が刻み込まれていることでしょう。

 

人間がいてそして自然がある

という西洋の考え方に対し、

自然とともに人は存在する

という東洋的思想の中で暮らしてきた私たちにとって、

自然と共に歩むことは当たり前のことであり

また、大きな喜びでもありました。

 

知床つめくさ

 

四季の移り変わりとともに食卓を彩る旬の素材、

順番を待つように咲き始める花々、

山肌を眺めれば芽吹きから若葉そして成長し枯れ落ちるまでの樹々の営みに

人の一生を重ね合わせることもあったことでしょう。

 

季節を大切に過ごす

日本の人々に継承されてきた五節句の風習には、

自然からはなたれる芳香があふれているのです。

 

お教室で制作してきた様々な室礼飾りを振り返りながら

四季折々の日本の香りを

ご一緒に思い浮かべてみることにしましょう。

 

 

一月七日(人日・じんじつ)

 

日々の暮らしの大きな節目となる「お正月」

日本人はこの日を一年の初めとし様々な「室礼」

をほどこしてきました。

中でも特に”松”は神聖視され、

その威風堂々と風格あふれる存在感は

他の植物にはない特別なものといえるでしょう。

「松と白椿の新瑞飾り」

松と椿の新瑞飾り2

 

日本の美とは、

装飾をギリギリまで取り払い

原点へと立ち戻った姿に生まれるのかもしれません。

緑と白のみで構成したこの清らかなる依代に、

恵みをもたらす神霊が舞い降りて来てくれますように・・・。

 

 

朝日が昇り光が満ちていくような色彩が美しい扇面には、松と白椿の新瑞飾り

青海波の文様が描かれています。

半円形の波の繰り返しが、

幸せが次々に訪れることを暗示する吉祥紋の一つです。

 

有職飾り「人日のお飾り」

新年1a

有職造花は、

室町時代から京都御所を中心として発達した

といわれている“絹の造花”で

御所の宮廷行事

とりわけ五節句の節会などに飾られました。

今回は香を詰めた薬玉をあしらった

平薬(ひらくす)」と呼ばれる有職飾りを再現してみましょう。

平薬には

薬玉と季節の草花に

淡路結びを施した六色の組紐

が添えられます。

常盤木の松から発せられる針葉樹の清冽な芳香は、

寒気のなか蕾をほころばせる紅白梅の

清らかな香りと合い混じり、

新年を迎える静粛な場面にふさわしい

香りを放つことでしょう。

 

「妖精のポプリ」

野菊

菫・スズラン・ミモザ・デイジーなど

春の野の草花を盛り付け

ハッカやバーベナ・ハニーサックルなど

妖精の大好きな香りをつけたポプリです。

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春のお祭りイースターを意識して

中身を抜いた卵を

パステルカラーの染料で色付けし添えました。

小さな卵は

若い鶏が初期に生む未熟な卵。

鳥の羽根や木の実・綿毛、

そしてなんだか解らない

不思議な木の種やサヤなども

飾ると楽しい空間を演出できるでしょう。

春の喜びをたくさん集めた

「妖精のポプリ」です。

 

 

2016年03月26日 up date

その58 「猫のサスケさんの近況です」

20160203_100642♥2016年2月12日

 

随分と陽射しが

明るく感じられるようになってきましたね。

春の訪れも間近でしょう。

 

今日は、我が家のアイドル

サスケさん」の近況をご報告します。

 

 

初めてのお洋服

 

ではなく、お散歩用のリードをつける”ハンドルベスト”を着せてみました。

赤いタータンチェックが可愛いですね。

 

なぜこれを用意したかというと、

以前ダニがついてしまった時につけたダニ除け首輪のお蔭で

サスケさんの首は毛が丸くグルッと抜けてしまったため、

今はユルユルの首輪に交換してあります。

 

でも急にお医者さんに行かなければならない時

また大地震などに見舞われた時

などを考え

 

飛び出さないようにしっかりと捕まえられるという

猫さん用ベストを購入してみたのです。

 

ちょっと迷惑そうですが、ほどなくして慣れ

このままお昼寝をしていました。

 

でも身体をなめてグルーミングする猫さんには

お洋服は必要のないものなので

時折り練習で着せてみたいと考えています。

 

 

 

20151220_110904  次に体操中のサスケさん。脚を踏ん張っています。

 

必要なのかわかりませんが、

オットは寝てばかりいるサスケさんに

これではダメダヨーと

筋力アップの運動をさせています。

 

 

20160111_101654

 

最近では、こんなことまでできるようになりました。

すごいですねー。サスケさん偉い。

 

最後にお気に入りのモコモコベットです。

 

20160123_213124

 

お耳のついた猫さん型のベット。

本当は耳の部分が上になって立てて使うのですが

横にした方が面積が大きくなるので中に入って丸まっています。

床暖房とダブルでぬくぬくが気持ち良いのでしょう。

いつもこの中でスヤスヤしています。

 

昨年の7月に我が家に引き取ってから

早8カ月が経ちました。

 

忙しく暮らす私たち夫婦との生活で

彼なりのペースを維持しながら毅然としている様子をみると

猫さんて偉いなあと感じます。

 

これからも長生きして仲良く暮らしましょうね。

いてくれて、ありがとう♥♥♥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年02月12日 up date

その57 「重陽の節句飾り・茱萸囊(しゅゆのう)」

 

 

 

20151110_164808

2016年2月

 

お教室で製作しました菊の節句飾りをご紹介します。

 

「茱萸囊(しゅゆのう)・別名ぐみ袋」は、

五節句の一つである9月9日の

「重陽の節句」に飾られます。

 

20160113_123219  20160212_140801

 

 

美しい裂地は古布店で見つけた時代物の帯地

松模様の中に

長い尾をひるがえした2種の鳥が舞い飛んでいます。

 

造花には菊花とグミをとり合わせるのが決まりですが

グミの造花はありませんので、

枝に赤い実を取り付けグミ枝を制作しました。

 

収納を考えて、

造花部分は取り外せるようにしておきましょう。

 

20160209_163821

飾り紐は、

裂地に合わせて”えんじ色”に染めていただき

格調高く房を「編みかけの房頭」に仕立てました。

 

 

 

嚢のデザインは、絵師酒井抱一

「五節句図・重陽宴」を参考として縦長に。

 

 

 

 

 

茱萸嚢(しゅゆのう)のいわれをご紹介しましょう   

 

秋の深まりとともに色づきはじめ、

グミやクコのようなプルンとした赤い実をつける

“山茱萸/さんしゅゆ”。

 

古代中国では99日の重陽節に、

実のついた山茱萸の枝を頭に挿して小高い山に登り、

気持ち良い秋の風に吹かれながら

菊酒を飲んで災いを払う風習がありました。

 

これが日本へと伝わり奈良平安時代の宮中では、

菊花と赤い実をつけた山茱萸の造花を

あわじ結びを施した美しい袋に飾る

茱萸嚢が作られ、

翌年の端午の節句の薬玉飾りと掛け替えるまで

自邸の御帳台の柱などに吊るし魔除けとしたのです。

 

 

 

 

茱萸嚢の中には

乾燥した呉茱萸/ごしゅゆ”の実をおさめます。

 

20160209_163712

 

呉茱萸とは、

その葉が井戸に落ちると水毒を消し去ることができると伝えられるほどに

薬効が高い漢方薬の生薬で、

未成熟な果実を乾燥し

1年以上寝かせその毒性を弱めてから処方されました。

ピリッとした独特の強い芳香には、

虫を遠ざけ毒を消し去る力が秘められおり、

辛みが強い程に良品といわれ邪気や病い

湿気までを取り除く力がみなぎっているとされています。

 

 

 

 

ミカン科の落葉小高木

神農本草経に収蔵

ピリッと刺激のある独特な芳香をもつ

頭痛・嘔吐・健胃などに効果を発揮

別名 / ニセゴシュユ・カラハジカミ

 

 

20160209_163632    漢方薬店から取り寄せたゴシュユ。

袋を開けると、じつにクセの強い芳香に驚かされるでしょう。

 

しかしミカン科のせいだからでしょうか。

嗅いでいるうちにどことなく

馴染のある香りのような感じがしてきます。

 

今よりももっともっと寒かった日本の冬に

家族とみんなで一緒に炬燵に入り

寄り添って食べた

固くて青い、おもいっきりスッパいミカンの

はじけるような懐かしい芳香が

ふと思い出されました。

 

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いつまでも大切にしていただけるように

紐付きの桐箱に収め完成といたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年02月09日 up date
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